2022年1月に改正された電子帳簿保存法、2024年1月から完全義務化された電子取引データの保存。
経理・総務担当者の中には「違反したらどうなるのか」と不安を抱く方も多いでしょう。
重要なのは、単にシステムを導入するだけで法令対応ができるかと言えばそうではありません。
まず基本となる税法で保存しなければならない帳簿や書類について確認を行い、これらをデータで保存する場合には電帳法の法令に従って保存されることが必要となります。
さらに電子取引のように税法での定めがなく電帳法で保存義務が規定されるものであっても、電子取引は税法で保存義務が規定される書類に該当するものとして電帳法の規定に従って保存しなければ保存されていないことになります。
本記事では、電子帳簿保存法違反の罰則内容・具体的な違反パターン・回避策をわかりやすく解説します。
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電子帳簿保存法の罰則とは

電子帳簿保存法は税法で規定されている帳簿や書類の保存方法の特例法です。
電子帳簿保存法では、①税法で保存義務が規定される帳簿や書類の保存義務違反となる罰則と、②データ改ざんにより税務申告を行った場合の罰則の2つに分類されます。
電子帳簿保存法違反の主な罰則内容
①税法で保存義務がある帳簿書類及び電子取引データの保存義務違反
税法で保存義務が規定される帳簿や書類については、書面(紙)で保存することが原則的な保存方法ですが、これらをデータで保存する場合には帳簿や書類それぞれにおいて電帳法で規定される要件に従って保存されていなければ帳簿書類が保存されていることにはなりません、このような電帳法違反があった場合には、青色申告の承認要件である帳簿書類がほぞされていないことになりますので、最悪は青色申告の承認取消しという行政処分がされることになります。
ただし、青色申告の承認取り消し処分は、法人にとっては大変重い行政処分となりますので、処分を行うには慎重な審査を経て検討を行っています。
故意に電帳法違反を行い帳簿書類の提出を忌避した場合であるとか、税務調査の結果多額の重加算税対象の否認事項が見つかった場合であるとか、そういった事実を総合勘案して処分されることになります。
電帳法で保存義務が規定される電子取引データについては、税法で保存義務が規定される取引書類に該当することになり、電子取引データも書面(紙)の取引書類と同様に保存がされていなければ保存義務違反となり最悪は青色申告の承認取消処分がされることになりますが、上述したように他の事由と総合勘案し処分の可否について検討されることになります。
ただし、令和3年度の電帳法改正で電子取引データは書面に出力し紙で保存することができなくなっていますので、で令和6年1月1日以降の電子取引データについては、電帳法の規定に従って保存する必要があるので注意が必要です。
②スキャナ保存、電子取引データのデータ改ざん
電帳法第4条第3項では、税法で保存義務が規定されている紙の取引書類を、スキャナ(又はスマホ等)で読み取りそのデータを保存することで原本の書面の保存に代える(原本廃棄が可能)となります。
この制度のことをスキャナ保存制度と言います。
また電帳法第7条では、取引においてデータで取引書類や取引情報をやり取りすれば電子取引データとして保存することが義務付けされています。
このような、スキャナ保存されたデータや電子取引データの改ざんをすることにより帳簿を作成し税務申告している場合には、仮装隠蔽行為ということになり重加算税が賦課されることになりますが、データ改ざんによる仮装隠蔽行為は、通常の重加算税の税率に10%加重に賦課されることになります。
これはデータ改ざんが容易にできることや同じ改ざん処理が多くのデータに対して行われることを防止するためのものです。
業務のデジタル化の検討においては、社内業務においてこうしたデータ改ざんが行われないようにする体制の構築の検討が重要となります。